Internet Explorer 11のサポートが終了します

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IE11、ついにサポート終了

先日マイクロソフトより2022年6月15日をもってInternet Explorer 11のサポートを終了するとの発表がありました。

Internet Explorer は Microsoft Edge へ – Windows 10 の Internet Explorer 11 デスクトップアプリは 2022 年 6 月 15 日にサポート終了

また、この発表に関するFAQとして以下の記事が掲載されました。

「Internet Explorer 11 デスクトップ アプリケーションのサポート終了」の発表に関連する FAQ

このFAQの記事の内容を紹介しつつ、今後のIE対応について考えてみます。

2022年6月15日以降、IE11を起動できなくなる

なんとサポート終了日以降、IE11は完全に使用できなくなるそうです。
ただしIE11がデバイスから削除されるわけではないとのこと。
また、IE11を起動しようとするとMicrosoft Edgeにリダイレクトされるとのことです。

13) Internet Explorer 11 デスクトップ アプリケーションはデバイスから削除されるのですか?
いいえ。IE モードが機能するためには IE 11 のエンジンが必要であるため、IE 11 デスクトップ アプリケーションがデバイスから削除されることはありません。ただし、2022 年 6 月 15 日の IE 11 デスクトップ アプリケーションのサポート終了以降は、完全に使用できなくなります。
6) 今回の発表で個人ユーザーにはどのような影響がありますか?
(中略)この日以降、IE 11 デスクトップ アプリケーションを利用しようとすると Microsoft Edge にリダイレクトされます。

EdgeのIEモードを使用することで、IE11が必要なサイトにアクセスできる

IE11は使用できなくなりますが、Microsoft EdgeのIEモードを使用することで、IEベースのシステムやWebサイトにアクセスできるそうです。

6) 今回の発表で個人ユーザーにはどのような影響がありますか?
(中略)IE 11 が必要な Web サイトは、引き続き、Microsoft Edgeに内蔵されているIE モードからアクセスできます。内蔵されているため Microsoft Edge の中で操作できます。

IEモードは少なくとも2029年までサポートされる

IEモードは少なくとも2029年までサポートされるとのこと。

8) IE モードはいつまでサポートされますか? IE モードは、Windows クライアント/Windows Server/Windows IoT の各リリースのライフサイクルに準じ、少なくとも2029 年までサポートいたします。

IE対応は2022年6月15日以降も必要か?

私は必要ないと考えています。

上記で紹介したように、サポート終了日以降IEは使用できなくなります。Windowsの標準ブラウザがEdgeになったこともあってIEのシェアはこれまでも減少傾向にありましたが、サポート終了をもってその傾向はさらに加速していくと考えられます。IEでないと閲覧できないレガシーなシステムやWebサイトはこのまま残り続けるでしょうが、IEがサポート終了するならばそういったIE前提のシステムやサイトが新たに作られることもなくなるでしょう。また、ここ最近WordPressをはじめ著名なWebサービスやプロダクトが相次いで脱IEを表明していました。今回のマイクロソフトの発表によって、この流れも加速していくと考えられます。

以上のことから2022年6月15日以降IEのシェアは急速に減少していくと思われます。そうなればIEもそれなりにシェアがあるからIE対応すべきだ、という言説は成り立たなくなります。IEに対応する大きな理由のひとつがなくなるわけなので、特別な理由がない限りIE対応する必要はなくなると考えています。

つわものどもが夢の跡

というわけで、 ようやくIEのことを考えずに安心して眠れる日が来るようです。めでたし、めでたし。

とは言うものの、IEがぶっちぎりのトップシェアを得ていた時代があったことは事実。IEとNetscape Navigatorによるブラウザ戦争はECMAScript(JavaScriptの標準規格)誕生のきっかけにもなりました。今でこそ開発者のヘイトを買いまくっているIEですが、輝いていた時代もあったのです。

IEが滅んで喜ぶ反面、IEやFlash(2020年12月31日にサポート終了)といったネットで一時代を築いた技術が消えていくのは諸行無常の感がありますね。