『これからのWordPress SEO 内部対策本格講座』の感想
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WordPressサイトにフォーカスしたSEO本です。
WPサイト構築のヒントが得られるかと思って手に取ってみたのですが、これはWPエンジニア向けではなくブロガー・ライター向けの本ですね。そういった人には有用なのかもしれませんが、技術的な情報が少なくて個人的には期待はずれでした。
こんな人向け
- WordPressの管理をしているディレクター・ライターで、SEOにあまり詳しくない人
良かったところ
完全初心者にはちょうどよい本かも
SEOの基本的な話からされているので、SEOのことを知らない人には向いているかもしれません。ただ、普段WordPressでサイトを構築しているようなエンジニアやSEOに詳しいディレクター・ライターは読んでも得られるものは少ないと思います。
気になったところ
著者の主観的な印象を根拠にした記述が気になる
例えば、セクション4-7「太文字の設定」で、strong
タグを多用すると検索順位が下がる、という話が出てきます。しかし、この話の根拠には「筆者自身がstrong
タグを多用して順位が下がったサイトを数多く見てきたから」といった点しか述べられていません。これはあくまで著者の主観的な印象であって、根拠としては薄いのでは?と思います。もしかしたらstrong
タグの多用以外の理由で検索順位が下がった可能性だってあるわけです。著者が自身の見解を述べること自体に問題があるとは決して思いませんが、書籍という形で公表するならそれを裏付ける客観的な証拠を出すべきだと思います。これではただ単に自身の印象を述べているに過ぎない、と判断されても仕方ないです。
このように、全体的に著者の主観的な印象が主張の根拠になっている節があります。書籍というメディアにおいてそのようなスタンスは適切でない、と私は思います。
総評
読んで後悔した、とまでは言いませんが、得られるものがほとんどなかった本でした。ただ、先ほど述べた通り、SEO初心者の方が概要を掴む分にはちょうどよい本かもしれません。今回は本来ターゲットではない私が間違って手に取ってしまった、ということでしょう。