私はこうしてWeb制作会社を辞めた
去年の終わりごろに2年働いたWeb制作会社を退職しました。その際のお気持ちをぶちまける記事です。Web制作会社への入社を希望している方の役に立ったら嬉しいです。
まとめ
- 色々不満があって2年働いたWeb制作会社を退職しました
- 未経験からの転職だと難しいかもしれないけど、働く会社はよく吟味すべき
- 受託Web制作は業界全体が厳しい
- 今は転職成功してハッピーです
本人のスペック
- 未経験から中途でWeb制作会社に入社して2年
- 職種はフロントエンドエンジニア・コーダー
- 開発部の(一応)中心メンバーだった
会社のスペック
- 受託の制作会社
- 社員20人くらいの規模
- 案件は小粒のコーポレートサイトから大型の行政系サイトまで色々
辞めた理由
はい早速お気持ちぶちまけタイムになりますが、私がこの会社を辞めた理由は以下の通りです!
- 成果を出しているにも関わらず昇給がなかった
- 信頼していた同僚が退職した
- 労働環境が悪い
- 客の質が悪い
- 経営陣・管理職への不信感
- 学ぶことがなくなった
- 受託Web制作会社がそもそもオワコンだと悟った
- Web開発をやりたくなった
成果を出しているにも関わらず昇給がなかった
退職を決意した大きな理由の1つです。
前職では半期ごとに上長と面談がありました。その場でその期の振り返りをしたり、評価を聞いたりします。当時私は大型の案件のコーディングを立て続けに担当していて、きっちり納品までこなしていました。プライベートの時間も勉強していて、それを業務にフィードバックすることで会社としてこなせる業務の幅も大きく広がりました(と、私は思っていました)。当然評価も爆上がりでメッチャ昇給するやろなぁ…と思っていました。実際、面談の場でベタ褒めされたので、これはさぞ昇給するでしょうね~と思いきや…昇給ゼロ!でした。これで一気に気持ちが萎えてしまいました。成果を出している社員を正当に評価するつもりがない・評価できない会社で働いても意味ないです。
このあと速攻でGreenの利用を再開し、転職活動を始めました笑。
信頼していた同僚が退職した
退職を決意した大きな理由・その2です。
何度か一緒に案件をこなしていてとても信頼していた同僚の方が退職してしまい、それでまた気持ちが萎えてしまいました。時期的には上記の昇給ゼロ!事件の少しあとぐらいです。
気持ちが萎えたのもそうなんですが、あ、この会社本格的にヤベーかもと思いました。自分は会社の状態について有能が去る=アラート点灯という認識を持っています。仕事のできる有能な人間は会社や他人に見切りをつけるのも早く、そして正確です。上記の同僚はコーディング以外のすべてのWeb制作業務をハイレベルでこなせる超絶有能な方でした。そんな有能に見限られるような会社が将来にわたって安定的に成長していくでしょうか?
気持ちが萎えただけでなく、会社の将来にも悲観的になってしまった一件でした。
労働環境が悪い
上記の昇給ゼロ!事件と同僚の退職以前から、会社への不満・不信感というものは溜まっていました。その1つが労働環境についてです。
他のWeb制作会社の例にもれず、前職も労働時間が長かったです。退職時期の直近の一ヶ月の残業時間は40~50時間ほどで、在職期間での平均は30時間ほどだと思います。そりゃあ過労死レベルの残業時間と比べたら少ないけど、しんどいものはしんどいです。しんどさの閾値にも個人差はあります。ちなみに私の残業時間でもまだ会社全体の中では少ない方で、デザイナーや管理職はもっと残業してました。
私は長時間労働からか体調を崩してしまい、心底馬鹿らしくなりました。なんで赤の他人がつくった会社のために自分の身を犠牲にせなアカンねん、ていうね。思えば上記の決定的な事件が起こる前から「そのうち辞めよう」という気持ちはあったと思います。
こんな労働環境だったので、退職者もすごく多かったです。私がいた2年間だけでも10人以上は退職していました。私の退職時期の直近だと一ヶ月に一人ペースで辞めてました。私が辞めるタイミングで他に2人退職者が出て、そういうつもりじゃないのに示し合わせて一気に辞めた感じになったのは流石に草生えました。これまではベテランが独立するために退職、というパターンが多かったみたいですが、最近はベテランから中堅、入社直後の人まで満遍なく辞めていました。それもただの転職ならともかく、体調不良からの休職・退職といった良くないパターンの離脱も増えていました。
ベテラン・中堅が辞めて層が薄くなるも、金も出さず経験の浅い人を雑に採用しまくり、業務の負荷が上がってまた人が辞めていく…組織としては崩壊していました。こういう状況にも関わらず経営陣がまともな対策を取っていなかったので、会社に対する不信感を大きくなる一方でした。
あとなぜか途中でリモートワークが解除されて出社が強制になりました笑。そのころは退職直前だったので私にはあまり影響なかったのですが。多分社員を出社させて監視したかったんでしょうね。
客の質が悪い
どんな業界でもあるでしょうが、質の悪い客が多かったのもストレスでした。特に行政系の案件でひどく、スケジュールを守らない、無茶苦茶で急なデザイン・仕様変更、偉そうな態度など。もう二度と行政とは仕事したくないです。
経営陣・管理職への不信感
- 社員の意見を聞かない
- 社員を守らない
- 社員を見下している
- 社員を適切に評価しない
- 社長のお友達採用
など色々お察しな人たちでした。退職者続出なのも当然でしたね。
学ぶことがなくなった
Web制作でやるコーディングはだいたいできるようになってしまったので、それ以上学ぶことがなくなってしまいました。その会社での自分の未来がはっきり見えるようになってしまったというか。ディレクターやデザイナーになるつもりもなかったので、もっと別のことができる会社に行こうと思いました。
受託Web制作会社がそもそもオワコンだと悟った
正直受託Web制作はオワコンです。技術力で圧倒していくとかでない限り、普通の会社が受託のWeb制作で稼いでいくのは難しいです。業界自体が利益を出せるような構造になっていません。
個人で細々とやっていくとかならまだ食べていけそうですが、会社として成長し続けていくのは無理でしょう。
Web開発をやりたくなった
ここ一年ほどWeb開発へ興味が移り始め、次に転職するときは開発会社に行きたいと思っていました。幸い新しい会社で開発をさせてもらえているので、この希望は叶えることができました。
最後に
今は前職を離れ、新しい環境で楽しく快適にお仕事しています。少なくとも受託のWeb制作会社で働くことはもうないでしょう。ただ、現職のステップにはなったと思っているので少しは前職にも感謝しています。
これを読んでいる方が私のような目に遭わず、素晴らしいWeb制作ライフを送れますように。