新聞の購読を止めた理由
3行要約
- 数年続けた新聞の購読を止めた
- 新聞はもはや良質でもなければ独占的な情報源でもない
- 新聞を読むのは金と時間の無駄
そもそも新聞を読み始めた理由
新聞を読み始めた理由は、世の中の動きを網羅的に知りたかったためです。
ネットニュースでも世間の事件を知ることはできますが、フォーカスされるのは人の耳目を集めるようなニュースだけです。もっと網羅的に世の中の情勢を知りたかったので、新聞を読むことにしました。
ちなみに購読していたのは読売新聞です。選んだ理由は全国紙の中で最も政治的信条が真ん中よりだと思ったからです。実際は結構政権寄り(政治思想の左右で言う右寄り)なのですが、他の全国紙が左右の一方に偏りすぎているため、相対的に一番マシと思われた読売を選びました。
新聞の購読を止めた理由
理由は以下の通りです。
- 紙面の質が落ちた
- 毎日ニュースを読む・見る必要はない
- 価格が高い
紙面の質が落ちた
中身のない当たり障りない記事が増えたと感じます。誰が何を言ったとか、どんな事件が起こったとか、そういったことはネットで検索すればわかります。それだけではわからない背景や構造を知りたいので、その取材や調査を購読という形で新聞(新聞記者)という専門家に委託しています。ところが最近の紙面は出来事の報告に終始しているだけで、事件の深掘りや解明をしているようには思えません。こうした傾向は私が購読を始めた数年前の時点であったかもしれませんが、ここ最近特に感じるようになりました。
顕著なのが社説です。社説というのは新聞社が考えていることを好きに書き殴れる箇所です。当然独自の見解や提言を期待して読みます。ところが書かれているのは「これはこうあるべきだ」という当たり障りのないべき論ばかりです。そんなことは素人の私でもわかっています。知りたいのは、なぜそうなっていないのか、なぜあるべき姿にできないのか、どうすればそうなれるのかといった部分です。その解明を新聞に期待しているのですが、それは書かれていません。社説がこんな体たらくでは他の紙面も推して知るべし、です。
根本の原因は編集と記者、つまり新聞社自体の質の低下だと思います。最近広島の安芸高田市の市長が中国新聞の記者とやり合う動画が話題になっていたのですが、見て驚きました。記者の発言が意味不明で、市長と話が噛み合っていないのです。記者があれでは、紙面が劣化するのも当然だと思います。ちなみに中国新聞は「カープとサンフレッチェの記事以外読む価値がない」と言われているそうです。
あと、単にくだらない記事も多いです。紙面を埋めるためでしょうが、「こんなことを新聞に書くな」と思ってしまう記事・企画があまりに多いです。高齢者向けの体操なんかに紙面を割くな!と思います。
広告の多さも気になります。無料の広報誌に広告があるのは構いませんが、購読料を支払っている新聞に広告欄があるのは納得できないです。また、広告の質にも問題があります。陰謀論じみた本の広告が掲載されていたときは目を疑いました。所詮口先だけで、メディアとしての誇りなんて少しも持ってないんだなーと思いました。
毎日ニュースを読む・見る必要はない
そもそも毎日最新のニュースを知る必要はないと思います。現代は求めてなくても情報があちこちから飛び込んできます。情報の取捨選択に疲弊するぐらいなら、日々の情報はできるだけシャットアウトし必要になったら求めるというスタイルでよいです。世間の情勢を知りたければ1週間に1回くらい新聞を読むなりニュースを見るなりすればそれで十分だと思います。
価格が高い
そのままなのですが、価格が高いです。1か月の購読料は4000円ほどでした。
その価格分の価値があるなら購読を続けますが、価値がないので止めました。
新聞というメディアはそのうちなくなる
日本新聞協会の『新聞の発行部数と世帯数の推移』によると、2000年に5300万部だった発行部数は2022年に3000万部となっています。20年の間に2000万部も発行部数を減らしました。単純に10年で1000万部減少すると仮定すると、あと30年で新聞という媒体は消滅することになります。
発行部数が減少した理由はインターネットの普及や購読料の高騰、主な購読者層である高齢者の死去に伴う解約など、いくつか考えられます。それ以外にも、私のように質の低下を理由に解約する読者も少なくないのではと思います。上述の安芸高田市の市長は会見で「そんな低レベルだと新聞の購読者減ってるんじゃないの?(意訳)」と中国新聞に問いかけ、中国新聞は「そんなことはない」と強弁していました。実際のところ中国新聞の発行部数は減少し続けており、ネット上には紙面の質に疑問を持つ読者の声も見られます。新聞関係者が不都合な事実から目を背けている間に、読者は静かに新聞を見限っているのではないでしょうか。
最後に
新聞の購読は金と時間の無駄です。
新聞はもはや良質でもなければ独占的な情報源でもなくなりました。もっとお金と時間を有意義に使うことをおすすめします。どうしても読みたければ、週1回買う程度で十分です。